一般社団法人くまもと文化振興会/発行
定価 800円+税
2024年3月20日発行
目次
くまもとの街並み 上通界隈 写真・文 鈴木之夫
アーティストの主張 つながり うまれるもの 稲恒佳奈
町屋の記憶を次代につなぐ 長野聖二
思考の源泉たりえる絵画 蔵野由紀子
私の一枚 夏の日の夢 辻泰明
巻頭言 文武不岐 緒方信行
私の文化論 私事・落語鑑賞団体の五二年 上田博司
「文字が語る古代のくまもと」展を語る 佐藤信
我が心のふる里「有斐学舎」 岡本哲一
演劇集団「ゼーロンの会」の航跡 『ハムレット』から『フェードル』へ 池上正示
窓 細川興文と琴古流尺八 古木勝行
特集1 こどもの本
「こども本の森 熊本」が、いよいよ県立図書館隣接地に開館する。これを記念して「こどもの本」に関する特集を組むことにした。県内のこどもの本に関する施設や熊本ゆかりの児童文学・絵本作家に関するものの他、4期16年の任期を全うして退任される蒲島熊本県知事にも、初めて本誌にご寄稿いただいた。こどもたちの世代に読書文化を「つなぐ、つなげる」思いもこめられた10篇。
「こども本の森 熊本」四月開館 熊本県教育委員会
「こども本の森 熊本」でたくさんの本と出会ってほしい 蒲島郁夫
私と絵本 葉山祥鼎
気がつけば四三年 小宮楠緒
小山勝清と児童文学―『牛使いの少年』を中心に― 上田精一
『星の王子様』の翻訳者・内藤濯
―古希からの童心回帰という幸福 舩瀬道亮
こころの扉を開く本との出会い 小出史
『ごめんねメリー』の語り部活動
―かわいそうなぞうと生きのびたぞうのこと― 岩下俊子
絵本『どうぶつたちもこわかった』ができるまで コーダ・ヨーコ
新しい昔ばなしの作り方 山本太郎
熊本子どもの本の研究会 四〇年のあゆみとこれから 横田真
読書ノート
徴兵を拒否し、生きる道を開いていった若き日の北御門二郎
『北御門二郎戦中日記1937‐1945』/梅林 誠爾
自著を語る
過ぎし日の思いを未来へ『47都道府県・産業遺産百科』/市原 猛志
美術のこみち(31) 天草コレジョ館蔵『福者フランシスコ・ザビエルの生涯』所載の《ザビエル肖像》
関根浩子
近代熊本とキリスト教(4)
熊本洋学校後の近代学校教育(Ⅰ) 藤本 誠
はじめての木村祐章(14)
民俗学の実践―『随筆くまもと』の肥後昔話集 (2) 木村兄弟(史彦・理郎)
アーティストを可視化するアートプロジェクトの私的なたくらみ 森英顕
特集2 つなぐ、つたえる
歴史的建造物や史料を「つなぐ、つたえる」民間活動に光を当て、12人の当事者の生の声を集めた。11月に開設の青井の杜国宝記念館、カライモブックス、1月19日に国の重要文化財に指定されたばかりの吉田松花堂など、今が旬のスポットも含まれている。発信することと同等に、受診することも大切。各施設へのアクセス情報も掲載しているので、春のお出かけの参考にもして欲しい。
『記憶の継承』考
―熊本まちなみトラストの活動を振り返りながら― 冨士川 一裕
吉田松花堂 吉田松花堂と肥後の伝統薬「諸毒消丸」 吉田麻子
島田美術館 地域文化とともに 清川真潮
木村家住宅 我が家の歴史 木村岳雄
すまい塾古川設計室 熊本の自然を次の子供たちに継ぐ 古川保
Cafe ASANISIMASA 人生は祭りだ ともに生きよう! 髙木公康
風の館 塩屋 きっかけは小さな偶然の積み重ね 坂田純一
水俣病歴史考証館 水俣病を伝える活動 小泉初恵
カライモブックス 石牟礼道子旧宅を古本屋に 奥田直美
青井の杜国宝記念館 青井の杜国宝記念館完成までの道のり 福川義文
高木惣吉記念館 平和希求への想いを繋ぐ小さな記念館 川越郁子
TARAKIYA 夕野火が愛した場所を次代へ 久保田貴紀
小説 色無し(3) あびる諒
漫画談義 大河マンガ「柔侠伝シリーズ」に登場する熊本の人物、風景、社会問題
橋本博
江戸時代の熊本の医学(7)
村井家の医師たち 松崎範子
獣医師から見た動物と人間たちの関係(四) 大門由美子
映画にキッス 山崎けいの シネエッセー&映画新作紹介
創るシネマ 沖縄戦の惨劇を知るきっかけになる映画
コロナ禍を越え『島守の塔』が完成 上田精一
熊本の伝統料理 熊本藩士の料理集より
シャム料理「醤油仕立て」と「赤味噌仕立て」 戸次元子
犬にかまれて 音楽との出会い 稲原豊命
医療相談室
精神科 小林幹穂 歯科 大塚 昭彦
小児科 駒木智
政治の真実を求めて
文科省は学校現場の改善を直ちに実施し、人への投資を重視せよ 野田邦治
行政に喝 大きな政府か小さな政府か? 中島熙八郎
新聞時評 能登半島大地震 減災に限りなし 平野有益
法の烽火 イヤな客はお断り? 松野信夫
表紙絵画/小材啓治
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