一般社団法人くまもと文化振興会/発行
定価 800円+税
2023年3月20日発行
目次
くまもとの街並み 健軍町 写真・文 鈴木之夫
アーティストの主張 芸術の大光 神野大光
忙中有閑 岳中耐夫
南阿蘇村を拠点に制作活動しています 中尾和弘
私の一枚 静謐な絵画 永田満徳
巻頭言 肥後学と司馬遼太郎 佐藤信
私の文化論 暮らしのなかにある清和文楽 東美香
五高最後の入学式より七五年 村田由美
ジェンダー平等の社会実現を目指して―現代に生きる矢嶋楫子 俵恭子
いれずみ文化
ハジチ(針突)と『沖縄風俗絵巻』 小野友道
窓 熊本から世界へ 橋口華英
特集 水俣病裁判で患者側全面勝訴から五〇年
最近、水俣病について余り語られなくなった。しかし、水俣病は未だに終わっておらず、患者らは闘い続けている。今年、
水俣病裁判で患者側が全面勝訴してから50年となる。この半世紀、何が問題だったのかを問うことは、医師、弁護士、支援
者を含め、関心ある人々との共通の課題である。日月だけが過ぎゆく中で、国、県、企業はどんな対応をしたのかを含め、
闘いの原点を炙り出したい。
水俣病訴訟判決五〇周年をむかえて―医師の立場から 藤野糺
勝訴判決に笑顔も万歳もなく 伊東紀美代
水俣病患者の闘いは続いている 園田昭人
熊本水俣第一次訴訟と公害問題における意義 蜂谷紀之
水俣病患者救済のたたかいは続く 松野信夫
いのちの記憶を託されて 板井八重子
美術のこみち
ド・ロ神父と「ド・ロ版画」概要 関根浩子
自著を語る
「植えない森」で日本を取り戻す『日本政府の森林偽装』/平野虎丸
『アイラヴ漱石先生』を出版して 濱田明
漫画談義
マンガの歴史における熊本の立ち位置
―熊本にマンガ県を名乗る歴史的背景はあるか 橋本博
はじめての木村祐章
民俗学の実践―『肥後昔話集』 木村兄弟(史彦・理郎)
近代熊本とキリスト教(1)
熊本のロシア兵捕虜望郷のフィンランディァ 藤本誠
特集 熊本の伝統和菓子
水清く、空気がおいしければ、お菓子もうまい。熊本にも古くから伝わる和菓子があり、また昭和時代に入って出来た菓子
もある。とりあえず「伝統和菓子」とまとめたが、いずれもおいしい事この上ない。今回、6人のレポーターに27軒ものお
菓子屋さんを巡って取材して頂いた。店や商品の起源をたどるばかりはなく、原料や製造工程にも目を向けて、おいしさの
秘密を探ってみたい。
くつろぎのごちそう(文明文化) 副島隆
南蛮羊羹/イソップ製菓 杉ようかん/南風屋
彦一もなか/彦一本舗 焼酎もなか/寅屋
天草サブレ/熊本菓房 海老煎餅/木原都堂
白玉団子/白玉屋新三郎 結の華/大盛堂
いきなり団子/コーヤ万十 瓦せんべい/樋口菓子舗
朝鮮飴/老舗園田屋 ニコニコ饅頭/ニコニコ屋
松風/正観寺丸宝 酒カステラ/天明堂
花おぐら/菓匠たてやま 蕎麦薯蕷/菓舗梅園
高瀬飴/野田飴老舗 十六夜/古今伝授之間香梅
灯籠もなか/阿部永和堂本店 灯籠饅頭/吉田屋
蜂楽饅頭/蜂楽饅頭水俣店 美貴もなか/柳家本舗
こっぱもち/宝餅本舗 長者饅頭/菊水堂
松の雪/中原松月堂 鮎の里/池田製菓舗
銅銭糖/浪花屋本店
小説 夢の世に 旦夕と放牛(下) 正田吉男
立田山の歴史を歩く(三)
立田山の山神碑 小椋光
創るシネマ 実話をもとに描く『桜色の風が吹く』 上田精一
江戸時代の熊本の医学(3)
村井椿寿(号・琴山)と吉益東洞 松崎範子
肥後医育塾 「私たちの未来は百寿社会?」
百寿社会と幸福寿命 伊藤裕
女性のエストロゲン欠乏と更年期・老年期 大場隆
男性にも起こる更年期障害 高橋渡
いつまでも元気に歩こう 水田博志
医療相談室
内科 児嶋真治 精神科 大磯宏昭
泌尿器科 池田和義 眼科 井上俊輔
政治の真実を求めて 外国人「市民」案・意見公募で反対二四〇〇件 野田邦治
行政に喝 熊本市に「都市高速道路」 中島熙八郎
法の烽火 意思決定支援へのパラダイム転換とは? 田尻和子
表紙絵画/長嶋康雄
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