一般社団法人くまもと文化振興会/発行
定価 800円+税
2020年12月15日発行
総合文化誌「KUMAMOTO」33号/目次
彫像のある風景 熊本城界隈② 写真・文 鈴木之夫
アーティストの主張 シルクロードに魅せられて 島野順子
放牛石仏図鑑出版に向けて 野口敬一
私と水彩画 田内康敬
私の一枚 心に響く気品に満ちた絵 吉田洋二
巻頭言 医師が遵守すべき診療姿勢 岳中耐夫
私の文化論 コロナ、トランプ、そしてアメリカ 本田憲之助
検挙から一一〇年
大逆事件と熊本 小田憲郎
徳冨蘆花の死刑嫌い 古賀一正
東雲のストライキから一二〇年
東雲楼は西日本一の大遊郭 飛岡千尋
熊本二本木花街の女たち 園村昌弘
熊本モーツァルト協会25年の歩みを振り返って 橋本新十郎
特集 負けんばい人吉 ガンバレ人吉
人吉・球磨地方を中心とした7月4日の大水害から半年が経った。町は復旧復興にむかって懸命に進んでいるが、コロナ禍の影響もあってボランティアの人数が集まらないほど不合理なことも多い。そんな中で川辺川ダムの問題が再燃した。いったいダム建設で水害が防げるのか。人吉の人々は、まず川の姿・役割を自然の状態に戻す努力が大事だと訴える。ガンバレ人吉! と声を大にしたい。
・一〇〇年に一度の大災害を乗り切るには「防災」よりも「減災」! 田中信孝
・線状降水帯と人吉盆地の特性 岐部明廣
・「寅さん・人吉へ!」 松本晉一
・延べ数百名のボランティアに背中を押され復興をめざす球磨焼酎の酒蔵 下田文仁
・我が家の屋根からご覧あれ 宮原信晃
・水害体験から再建へ そして川との共存の在り方を考える 堀尾里美
・地域のシンボルとしての復旧復興を目指して 福川義文
窓 漱石を書く 坂上征
自著を語る 農業遺産となった湯浦郷の里山 『語りつぐ阿蘇の草原』/湯浅陸雄
漫画談義 新町・古町界隈に見るマンガのメモリアルスポット 橋本博
美術のこみち 永青文庫蔵・東洋彫刻コレクション インドの石仏たち(3) 永田郁
種田山頭火の熊本時代 井上智重著『山頭火意外伝』について 古川富章
記念館を訪ねて 「ほんもの」で見る熊本のなりたち 熊本博物館 高橋誠
いれずみ文化(8) いれずみはファッションである 小野友道7
クマモトを読む 英学史に見る熊本の魅力 田中啓介編『熊本英学史』/西川盛雄
はじめての木村祐章 木村祐章と文学青春時代1 木村兄弟(史彦・理郎)
自著を語る 心情を想像しつつ人生を追う 小説『肥後人吉藩残照』/益田啓三
天狗の作家に寄り添って(1) 坂本福治
環境がくれたもの 井上亮我
小説 喜三郎と国芳 正田吉男
ジョン・レノン没後四〇年を迎えて 平和を本気で求めるジョン 沢畑亨
三島由紀夫没後五〇年 三島由紀夫と熊本(神風連) 松井浩
古町を活かす 昔は金融街、今はマンションが林立【米屋町界隈】 境正子
犬にかまれて キレイな編集部 稲原豊命
熊本の伝統料理 熊本藩士の料理集より「味噌生だれ」と「しそ千枚漬け」 戸次元子
映画にキッス 山崎けいの シネエッセー&映画新作紹介
創るシネマ 『ママをやめてもいいですか!?』公開中 上田精一
新連載 肥後医育塾
「肥後医育塾」掲載事始め 西勝英
第1回 ワクチンのこと 正しく知りましょう
予防接種は縁の下の力持ち 小山宏美
こどもの予防接種の現状と課題 柳井雅明
若い世代に増加する子宮頸がんとワクチン接種の現状について 宮原陽
肺炎球菌ワクチンの現状 村中裕之
医療相談室
内科 林田信夫
泌尿器科 池田和義
皮膚科 小野友道
精神科 桂木正一
政治の真実を求めて セルフ式ガソリンスタンド障がい者の給油を断る 野田邦治
新聞時評 七五歳以上の医療費を二割負担に 冨田啓一郎
行政に喝 新自由主義と地方自治 福山健氏
法の烽火 正しく遺そう遺言書 松野信夫
表紙絵画/堤啓一